アート旅 4月1日 イサムノグチ庭園美術館
2021年 4月 4日 東京都庭園美術館で4月の後半からイサムノグチ展が開催されることは最初から知っていた。 それでも、それを待つ、という気持ちは無かった。 ただ、現地で見たかった、というのが理由。
イサムノグチ庭園美術館は、コロナ以前から開館日が週の半分くらいしかない。 季節によってもスケジュールが違うので要注意。 同じくコロナ以前から予約が無いと入れないという敷居の高い美術館だ。
予約をしたのは、今年の1月。 第1希望は4月1日の午後1時。 その時点で4月1日はすでに予約が満杯(午前10時、午後1時、午後3時の三回)だと言われる。
それでも、コロナの第3波の影響でキャンセルが出たという連絡があり、午後3時の予約が可能になった。
その時点でフライトは朝2番だったので、どこかで午前中を有意義に過ごすつもりだったが、フライトは結局、欠航になり、午後1時過ぎに到着の便に相成った。
いづれにしろ、もし1時の予約が取れていても、無理だったな、とは思った。
車でなければ、アクセスは面倒である。
バスを乗り換えて、徒歩7分コースか、バスから電車に乗り換えて徒歩20分で行く方法しかない。
バスの乗り継ぎに29分間あり、結局、バス電車のコースを選んだ。
紙の地図とグーグルマップの両方を使って、順調に「ここから徒歩7分」のバス停までは到着した。 その後迷う。
近くの石材店に飛び込んだ。 仕事中の手を止めて対応してくれた男性。 地図を見ながら・・・
「確かに、この近くってことは間違いない。が、俺は聞いたこともねえし、見たこともねぇから、知らねえんだ」
困惑して、イサムノグチ庭園美術館へ電話を入れた。
今、○×石材店の前なのですが・・・
「ここは石の街です、石材店はたくさんあります。 ナビできませんから、とりあえず、バス停まで戻って電話をください」
って、どう考えても、1分間に80mを歩くのが標準だとしても、560mも戻るのかと思ったら、泣きそうになった。
と、そこへ、車が1台、スピードを落として近づいて来る。
「乗りなさい!、イサムノグチでしょ?」天の声かと思ったくらいだ。 電話を一旦切って乗り込んだ。
お孫さんを連れたご婦人で、その方も迷って車でぐるぐるしていたそう。 無事午後3時前に到着する。

屋外の庭園美術館なれど、ここは厳しく撮影禁止。 唯一撮影を許された場所がここ。 イサムノグチのオリジナリティを保護するために、撮影は全面禁止。
この石壁の向こう側が通称「まる」でアトリエと作品が並べられている。
この庭園美術館は3つに大きく分けられる。
「まる」
「イサムノグチの自宅」外側から眺めるだけ。
「山の上」切り出した石階段を上って山の上のから風景を含めて(借景)作品を眺める。
学芸員の説明によれば、イサムノグチという人は自分の作品を置く場所、或いは置かれる場所に強いこだわりがあり、絶対に妥協しなかった。
確かに、「まる」内の作品は絶妙な配置で、青く芽吹いた大きな柳の枝の間から眺める景色は素晴らしかった。
ウグイスが鳴き渡る。
好天に恵まれて幸運だったが、ここは悪天の場合は足元が悪くなるので、開園日でも閉鎖になる。 石階段は滑りやすい。
足腰に問題のある方は登れないと思う。
登り切って左側は、小石で川の流れを表し、最後は大きな石で滝で終わる。 右側には金属で作ったモニュメントと卵の形のような大きな石が置かれている。
素晴らしい景色が全面に広がり、一見の価値は十分すぎるほどだ。
卵石の脇に水仙が1輪咲いていたのに強い印象を受けた。
公園
山を下りる時は石階段は危険なので、公園を見下ろす遊歩道を降りていく。 ちなみこの公園も作品であるが、撮影可。
この縞模様で正円の作品が横浜美術館では常設展示になっていた。

ここがチケット売り場で、ショップであり、休憩所である。 自販機が見えないところに設置してある。
イサムノグチ自身は、ニューヨーク、ベネチア、高松に自宅があり、実際のところ、高松で滞在するのは季節の良い数か月程度で、世界中を飛び回っていた、と説明を受けた。
あの有名な「エナジー ヴォイド」は自然劣化を防ぐために、「まる」内の蔵の中に設置されていた。
その大きさにも圧倒されたが、不思議な魅力を放つ。
エナジーで虚、エナジーで空、エナジーで無っていう意味なのか、虚のエナジー、空のエナジーなのか考えたが、わからない。
迷った道で咲いていた
車に乗せてくださったご婦人は、ご親切にも、ホテルが高松中心地なら、送ってくださるとおっしゃってくださったが、私の宿泊地は逆の方角で、丁寧にお礼を言ってお断りした。
香川に嫁いでこられたそうで、香川は素晴らしいところだから、十分に楽しんでね、と言われて、お別れした。
この日歩いた歩数、約1万3千歩。 ホテルに到着して通された部屋は偶然、去年の9月と同じ部屋。
室内に置かれた、イサムノグチへの追悼文を集めた書籍に目を通していたら、ニューヨークで亡くなったイサムノグチはあの卵石の下で永遠の眠りについたと書かれてあって、1輪の水仙の意味を理解した次第。
閑話休題: 水泳の池江選手、おめでとう!
今日、プールでつくづくショックなことがあった。 どうしても書きたいので書く。
キャップを被り、ゴーグルをつけて(いつも泳ぐ)コースに向かおうとしたら、なんだか喚きながら小走りでやってくるご婦人。
ひどく慌てたご様子で、喚く。 「あなたっ! 水着の下を忘れてる! はいていない!」
最初は意味が分からなかった。 ひどく興奮している。 ようやく、彼女は私がノーパンであると注意しているらしい。
落ち着いてください、説明します。
これはタンキニという水着です。 ツーピースです。 上は模様が入っています。でも、下は黒いパンツ型の水着なのです。
お腹の部分をめくって黒い水着を見せて、ついでに水泳用下着もきちんと着用しています、とゆっくりと説明した。
ひどく困惑した顔で、「ごめんない」って、もう、1年間もこの水着でプールで泳いでいるけど、ノーパンに見えるとは思ってもみなかった。
というより、ノーパンで泳ぐ人っているんですか?
とんでもない見間違いで、失礼だよ。
あたしはそれほど狂っていないし、馬鹿でもない。
本日の庭 グループ2のチューリップ満開

ハナニラ
ハナニラの英名って、スプリングスターターなんですと。 なるほどねぇ。
母は土産の栗林栗饅頭をほおばって機嫌が良い。
長くて済まない。

写真日記ランキング
イサムノグチ庭園美術館は、コロナ以前から開館日が週の半分くらいしかない。 季節によってもスケジュールが違うので要注意。 同じくコロナ以前から予約が無いと入れないという敷居の高い美術館だ。
予約をしたのは、今年の1月。 第1希望は4月1日の午後1時。 その時点で4月1日はすでに予約が満杯(午前10時、午後1時、午後3時の三回)だと言われる。
それでも、コロナの第3波の影響でキャンセルが出たという連絡があり、午後3時の予約が可能になった。
その時点でフライトは朝2番だったので、どこかで午前中を有意義に過ごすつもりだったが、フライトは結局、欠航になり、午後1時過ぎに到着の便に相成った。
いづれにしろ、もし1時の予約が取れていても、無理だったな、とは思った。
車でなければ、アクセスは面倒である。
バスを乗り換えて、徒歩7分コースか、バスから電車に乗り換えて徒歩20分で行く方法しかない。
バスの乗り継ぎに29分間あり、結局、バス電車のコースを選んだ。
紙の地図とグーグルマップの両方を使って、順調に「ここから徒歩7分」のバス停までは到着した。 その後迷う。
近くの石材店に飛び込んだ。 仕事中の手を止めて対応してくれた男性。 地図を見ながら・・・
「確かに、この近くってことは間違いない。が、俺は聞いたこともねえし、見たこともねぇから、知らねえんだ」
困惑して、イサムノグチ庭園美術館へ電話を入れた。
今、○×石材店の前なのですが・・・
「ここは石の街です、石材店はたくさんあります。 ナビできませんから、とりあえず、バス停まで戻って電話をください」
って、どう考えても、1分間に80mを歩くのが標準だとしても、560mも戻るのかと思ったら、泣きそうになった。
と、そこへ、車が1台、スピードを落として近づいて来る。
「乗りなさい!、イサムノグチでしょ?」天の声かと思ったくらいだ。 電話を一旦切って乗り込んだ。
お孫さんを連れたご婦人で、その方も迷って車でぐるぐるしていたそう。 無事午後3時前に到着する。

屋外の庭園美術館なれど、ここは厳しく撮影禁止。 唯一撮影を許された場所がここ。 イサムノグチのオリジナリティを保護するために、撮影は全面禁止。
この石壁の向こう側が通称「まる」でアトリエと作品が並べられている。
この庭園美術館は3つに大きく分けられる。
「まる」
「イサムノグチの自宅」外側から眺めるだけ。
「山の上」切り出した石階段を上って山の上のから風景を含めて(借景)作品を眺める。
学芸員の説明によれば、イサムノグチという人は自分の作品を置く場所、或いは置かれる場所に強いこだわりがあり、絶対に妥協しなかった。
確かに、「まる」内の作品は絶妙な配置で、青く芽吹いた大きな柳の枝の間から眺める景色は素晴らしかった。
ウグイスが鳴き渡る。
好天に恵まれて幸運だったが、ここは悪天の場合は足元が悪くなるので、開園日でも閉鎖になる。 石階段は滑りやすい。
足腰に問題のある方は登れないと思う。
登り切って左側は、小石で川の流れを表し、最後は大きな石で滝で終わる。 右側には金属で作ったモニュメントと卵の形のような大きな石が置かれている。
素晴らしい景色が全面に広がり、一見の価値は十分すぎるほどだ。
卵石の脇に水仙が1輪咲いていたのに強い印象を受けた。
公園

山を下りる時は石階段は危険なので、公園を見下ろす遊歩道を降りていく。 ちなみこの公園も作品であるが、撮影可。
この縞模様で正円の作品が横浜美術館では常設展示になっていた。

ここがチケット売り場で、ショップであり、休憩所である。 自販機が見えないところに設置してある。
イサムノグチ自身は、ニューヨーク、ベネチア、高松に自宅があり、実際のところ、高松で滞在するのは季節の良い数か月程度で、世界中を飛び回っていた、と説明を受けた。
あの有名な「エナジー ヴォイド」は自然劣化を防ぐために、「まる」内の蔵の中に設置されていた。
その大きさにも圧倒されたが、不思議な魅力を放つ。
エナジーで虚、エナジーで空、エナジーで無っていう意味なのか、虚のエナジー、空のエナジーなのか考えたが、わからない。
迷った道で咲いていた

車に乗せてくださったご婦人は、ご親切にも、ホテルが高松中心地なら、送ってくださるとおっしゃってくださったが、私の宿泊地は逆の方角で、丁寧にお礼を言ってお断りした。
香川に嫁いでこられたそうで、香川は素晴らしいところだから、十分に楽しんでね、と言われて、お別れした。
この日歩いた歩数、約1万3千歩。 ホテルに到着して通された部屋は偶然、去年の9月と同じ部屋。
室内に置かれた、イサムノグチへの追悼文を集めた書籍に目を通していたら、ニューヨークで亡くなったイサムノグチはあの卵石の下で永遠の眠りについたと書かれてあって、1輪の水仙の意味を理解した次第。
閑話休題: 水泳の池江選手、おめでとう!
今日、プールでつくづくショックなことがあった。 どうしても書きたいので書く。
キャップを被り、ゴーグルをつけて(いつも泳ぐ)コースに向かおうとしたら、なんだか喚きながら小走りでやってくるご婦人。
ひどく慌てたご様子で、喚く。 「あなたっ! 水着の下を忘れてる! はいていない!」
最初は意味が分からなかった。 ひどく興奮している。 ようやく、彼女は私がノーパンであると注意しているらしい。
落ち着いてください、説明します。
これはタンキニという水着です。 ツーピースです。 上は模様が入っています。でも、下は黒いパンツ型の水着なのです。
お腹の部分をめくって黒い水着を見せて、ついでに水泳用下着もきちんと着用しています、とゆっくりと説明した。
ひどく困惑した顔で、「ごめんない」って、もう、1年間もこの水着でプールで泳いでいるけど、ノーパンに見えるとは思ってもみなかった。
というより、ノーパンで泳ぐ人っているんですか?
とんでもない見間違いで、失礼だよ。
あたしはそれほど狂っていないし、馬鹿でもない。
本日の庭 グループ2のチューリップ満開


ハナニラ

ハナニラの英名って、スプリングスターターなんですと。 なるほどねぇ。
母は土産の栗林栗饅頭をほおばって機嫌が良い。
長くて済まない。

写真日記ランキング