眠れぬ美ら海久米島の夜

2019年 6月 28日 金曜日 沖縄は暑かったが、横浜も暑い。

久米島のホテルの庭にて、午後7時前
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「マジ ヤバイ!」 現代の若者の軽薄な物言いも、その言葉を発したガイドの目、顔の表情(目にも表情はある。 なにせ、目は口程に物を言う)、声のトーンで、よもや、抜き差しならぬほど、切羽詰まった危機的な状況だと理解した。

「マジっ ヤバイ! すぐにボートに戻ってくれ!」 

私を除いた4人は新婚さん、若い女性の二人組。 私は泳ぐのが遅いのでガイドの浮き輪に結ばれたロープをギュッと握りしめて、ボートまで50mはなかったような気もするが、あんなに真剣に泳いだことは無い。

ついさっき、5分くらい前だ。

「魚がマジ ヤバイくらいたくさんいる。 カメラ必須。 クライマックスポイントはもう一カ所あるから、エサは少しづつやること」とガイドはそう言いながら、1人1人、参加者におふの塊を渡した。

最初のポイントで、もう、面白いくらい、綺麗な魚、地味な魚がおふを握りしめた私の手を時には痛いくらいに突っつく。

もう、夢中だった。 今度は絶対に水中カメラを買おうと思ったくらいだ。

感動と感激で気が付かなかった。 何か辺りが変だと、気が付いて、ふと顔を海面に上げて身体を垂直に立てた。

少し遠く、ボートの停まった辺りで、ガイドが叫んでいる。

「おじいさん、しっかりしろ!!! おじいさん、おじいさん!!!」

その時すでにボートの操舵者は海に飛び込んでいた。

果ての浜
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船の上で、ガイドは意識のまったくないおじいさんを背中を少し傾けた状態でひざの上で支えている。

救急車呼びましたか? 叫んだ私。

かわってくれ、電話する。 船の操舵者がすぐに携帯を取り出して電話をかけ始めた。 やり取りが始まり、すぐに携帯は操舵者からガイドに渡された。

寝かせてはいけないのですか?

「水を飲んでいたら、危ない、かわってくれ、脈は触れる」

新婚さんと女性たちがバスタオルをかけてくれた。

おじいさん、今、船は港に向かっています。 猛スピードで向かっています。 陸も見えます。 救急車呼びました。 がんばってください。 

声が震えた。

おじいさん、船が減速しはじめました。 もう、港はすぐそこです。 大丈夫です。 ひたすら耳元で話しかけた。

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果ての浜ツアーバスはほぼ満席だったが、シュノーケリングをする人は6名だった。

私と同様、お一人様参加のおじいさんがおられた。 ちなみにシュノーケル経験者。 きっちり上下ラッシュガードを着こまれていた。

多分、80代か、もしくは、後期高齢者。

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港に到着。 救急車でおじいさんは運ばれた。 

帰りのバスの中で、若い女性二人組の1人が、ポツリと一言。

「シュノーケリングだって、年齢制限もうけるべきよ」

ホテルに戻った私は疲労困憊だった。

もう、寝てしまおうと思った午後8時半過ぎ、部屋の電話が鳴った。

「お休みのところ、申訳ありません。 海上保安庁の方々が、事情聴取に来ています。 お手数ですが、ロビーまでお越しください」

海上保安庁? 事情聴取? びっくり。 もう、本当におばさん、びっくり、ぐったり。

まっ、細かいことはかけないが、おじいさんは助かったそうだ。 入院になったが。

その夜は、なかなか寝付けなかった。 目を閉じると、青白いおじいさんの手首と足首が浮かんでしまう。

なにより、私自身が、すでに、りっぱなシニアになるわけで、いつ、なんどき、同じようなことが、わが身に起こりえないとは断言できない、などと、くよくよ考え始めたら、眠れなくなった。

つくづく自分自身を戒めた夜。

あの、私のブログを読んでいただき、コメントも下さる方々、本当にありがとうございます。

いろいろ考えさせられた旅でしたが、元気に戻ってまいりました。 全部雨の予報の中、どういう訳か、比較的天気に恵まれました。

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